今日、教室の生徒さんと話していたこと。
高齢者になってきたらインプットよりもアウトプットが大切だそうです。
本を読んだり映画やテレビを見たり音楽を聞いたりするインプットも大切だけど、人と話したり、絵を描いたり、歌を歌ったりというアウトプットが
より人を健康にするそうです。
「80の壁」や「70歳が老化の分かれ道」などの著者の精神科医の和田秀樹さんの本に書いてあったというので、僕も今度読んでみようかなと思いました。僕はまだ60になったばかりですが、70歳台や80歳台の生徒さんも多いし、後10年も経てばすっかり70を超えてしまうので、歳をとってからの生き方を考えるには良い時期なのではと最近少し考えていたところです。同じような年齢でも亡くなる方も増えてきたし、重い病気になる方もいます。
健康だけは大切にしたいけど、病気にならないように健康のことばかりを気にしていても楽しくないので、歳をとったらそれなりの生き方を考えなければと思います。僕が作家としても芸術家としても尊敬する赤瀬川原平さんの有名な著書に「老人力」というのがあって20年ほど前に随分話題になりました。あの本も赤瀬川さんが歳をとって「物忘れが激しくなった」などという衰えを「老人力がついてきた」というプラス思考へ転換する逆転の発想を面白く書いていて、楽しく読んだのを覚えていますが、その時はまだ40代で自身の身に迫ることがあまりなかったのですが、今読んでみるときっともっと身近に感じるだろうと思います。
アウトプットの話にもどると確かに絵を描くという行為は誰にでもできるアウトプットです。大したお金もかからないし、人の目を気にしなければ上手や下手も関係なく誰でも絵を描けます。3〜4歳の子供でも描けるのですから70過ぎても絶対描けるのです。話し相手がいなくても一人でも描けるし、絵を描くために、物を見たり、散歩をしたり、展覧会や画集を見たりすることでインプットも増えます。
もし今絵を描く趣味を持っていたら、やめないでぜひ長く続けて行ってほしいし、これから絵を描こうと思う人は、少しづつでもいいから簡単なことから初めて行けばよいのではと思います。
今日は新所沢のアトリエ蒼火曜日の教室でした。
教室の写真を撮り忘れたので、先日撮った小屋の写真です。