久しぶりに都内の美術館へ展覧会を見に出かけました。
午前中に行ったのは上野の東京都美術館で開催中のWall&Bridgesという展覧会。
都美館のギャラリーA・B・Cを使って開催中。上ではゴッホ展も開催されていましたが、今回は予約制だったのでパスしました。
Wall&Bridgesー壁は橋になるーというタイトルの展覧会は表現することへの飽くなき情熱によって、自らを取り巻く障壁を、展望を可能にする橋へと変え得た5人の作り手を紹介しています。
日本人では長年きこりを生業とした後老人ホームに入り83歳から本格的に絵筆を握り、由布院の風景などを水彩で描き続けた東勝吉や、ダム建設で沈む故郷の岐阜県徳山村と村民を記録するため還暦を過ぎてから写真を撮り始め10万カットに及ぶ写真を残した増山たづ子などが紹介されています。僕は東勝吉の絵をぜひ見たいと思ってこの展覧会に来たのですが予想通り個性的で美しい作品で驚きました。また増山たづ子の写真は徳山村の話を描いた映画「ふるさと」を見ていたのと、僕が子供の頃僕の故郷も同じようにダム建設の話が持ち上がったので親近感が湧き、田舎の生き生きとした生活を写した写真に懐かしさも感じました。また他の3人も素晴らしい作品なのですが、説明すると長くなるのでこの辺で。10月9日まで
その後東京都現代美術館で開催中の「GENKYO 横尾忠則ー原郷から幻境へ、そして現況は?」という展覧会。
初期から現在までの大規模な回顧展ですが、その数と熱量に圧倒されました。近年は突発性難聴で耳が聞こえづらくなり、絵の描き過ぎで腱鞘炎になって力が入らない手で描いた最後の部屋に飾られていた最近の大作群は自然体でとても晴れやかで気持ち良い作品でした。
僕はY字路シリーズの最初の頃の作品が一番好きでしたが。横尾展は10月17日まで
その後現代美術館のコレクション展と彫刻家マーク・マンダースの作品「保管と展示」を見ることができてよかったです。ーマーク・マンダースの不在ーという展覧会は6月で終了していて、コロナなどで見に来れなかったのですが、作品の返却が伸びたので10月17日まで特別展示されています。これは見逃した人にはおすすめ。
久しぶりに朝から美術館を梯子したら流石に疲れました。
東勝吉の作品マーク・マンダースの作品