2021年 06月 11日
古いもの。 |
今日は保育園へ。
先月保育園の片隅に置いてあった使わなくなった古い木の椅子をすごく良いですねと褒めていたら、もう古くなって危険なのでよかったら使ってくださいということで3脚いただいてきました。
何度も塗りなおされたり修理された椅子は相当年季が入っているようで、かなりすり減っていて所々壊れていました。
これは確かに少し危険かも。家に持って帰ってさてどうするか考え、解体して小屋やオブジェの材料として使うことにしました。
古いものは時代を経て多くの人と関わり、壊れてはまた修理されて味わいや渋さが出てきます。新品のものがどうしても出すことのできない美しさを持っています。古いものを絵に描くことはできても、古いものを新しく作ることはどうしてもできません。ですから大切に使って、壊れたら修理して長く使っていくのですが、それも永久ではありません。
古いものを解体して、素材として新しく使うものにうまく利用すれば、古くて新しいものを作ることもできます。
ただ、ものを作る側になってみれば、そうした古い材料を使うのは少しズルくも感じます。古いものが持つ味わいが勝手に主張してくれるからです。ですから今までは自分の小屋のオブジェは新しい材料で作ってきました。それを少し古く見せる工夫はしたものの、あまり古さにこだわらないようにしてきたつもりです。
もっと古さや渋さを出したほうが良いのではという意見もありますが、それは僕の作品を買ってくれた人が長く飾ったり使ったりして10年20年経って味わいが出てくれれば良いかなと思っていました。
しかしながら、この椅子を解体した材料を見ると流石に美しくて、これを使って何か作品を作りたくなりました。
最近は古いものを壊して、古いものに似せた新しいものを作るのが流行っているようです。
この近くの遊園地も昭和の商店街を再生したような街を作って話題を集めています。
古いものに似せたフェイクものにはあまり興味はないのですが、古い材を大切に使って新しいものを作るのは少し楽しそうです。さてさて、何を作るかな?
1脚壊してから壊す前に写真を撮るのを忘れていたことに気づきました。
by mitsuo_ishimoto
| 2021-06-11 21:48
| いろいろ
|
Comments(0)