2021年 02月 04日
トタンについて。 |
家にいて気が付きませんでしたが春一番が吹いたそうですね。
最も早い春一番だとか。やはり温暖化の影響でしょうか?
午前中は公民館の絵画サークルへ。午後からは家で地味なお仕事です。
今日は個展中の画廊には行けず、明日も仕事で行けないのですが、土日は在廊予定です。
今回の個展の作品はいつものように小屋や風景的なものは少なく、どちらかというと抽象的な作品が多いです。風景を描いたものでも奥行きのない平面的なものがメインです。
一見抽象的に見えるものも実はトタンの壁や古い建物の壁から発想を得ているので、実際は具象的なイメージなのかもしれません。
昨日友人から質問されてあまりうまく答えられなかったのですが、トタンとブリキは違います。
ブリキはスズをメッキした鋼板でトタンは鋼板に亜鉛をメッキしたものだそうです。
トタンが日本で最初に使われだしたのは明治39年(1906年)だそうです。
屋根材として軽くて加工しやすく燃えないので多く使われるようになったようですが、大正12年(1923年)の関東大震災でトタンのバラックが多く建てられ、それ以来災害復興の資材として重要な役割を果たしてきました。戦後はトタンの屋根も少なくなりましたが、雪が落下しやすいので豪雪地帯にはよく使われています。
僕が探す小屋もトタンの屋根と壁のものが多いですが、最近は老朽化で取り壊されてしまうことも多く、見つけにくくなったように思います。東北や田舎の方に行けばまだまだあると思うのですが、家の近くではお気に入りのトタン小屋もどんどん減っています。
また家にくっついて建っている店舗や倉庫などを取り壊した後などに表れた土壁を覆ったりするのにも使われていて、そういう元の建物の屋根の形が壁に残っていて不思議な表情になっていたりします。
今回の個展ではそういう壁の風景も展示しています。
by mitsuo_ishimoto
| 2021-02-04 21:08
| 石本光男作品
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