2020年 11月 23日
テクスチャーとマチエール |
勤労感謝の日で休日です。お仕事の方ご苦労様です。
3連休は旅行に行かれた方も多いのかもしれませんが、僕は相変わらず自宅で過ごしていました。働いていたわけではありませんが、昨日今日はずっと絵を描いていました。人から見れば好きなことをして遊んでいるようにも見えるし、自分でも働いているという意識はありません。
ものを見て絵を描いているとそのもののテクスチャーが気になります。静物を描くときなどは物の艶の具合や、光の反射、温かみ冷たさなどまで描くことができるとリアルな表現ができると思います。
風景を描くときも建物などはその素材を描くことが大切です。
僕はトタンや錆びた古い建物を描くことが多いのでそうしたテクスチャーをどう表現するのかは気を使います。建物が新しいのか古いのか、コンクリートか木造なのか、屋根が瓦なのか藁葺きなのか?
そうしたテクスチャーと土や水や石や岩や木や草などの自然のテクスチャーも気になります。
絵を描くことは形を描くことでもあり、テクスチャーを描くことでもあるのです。
一方、絵ではマチエールが大切だという考え方もあります。
マチエールとは絵肌のこと。油絵だと絵具がキャンバスの布目が見えるくらい薄塗りだったり、あるいは何層にもナイフで厚塗りされた物だったり。オイルを使って絵具を薄く何層にも重ねてられて表面が艶々しているものもあれば、カサカサしたりざらざらした絵肌だったりと描く人の好みで絵肌も変わります。僕の絵も以前は意外と薄塗りだったのですが、最近はナイフを使って厚塗りでどちらかというと艶のないタイプです。
アクリル画などでもメディウムを使って厚塗り風にしたり、砂などを混ぜてマチエールを作る技法もあります。マチエールを自由に作れるのも、油絵やアクリル画の特長です。
テクスチャーとマチエールは似たような意味の言葉ですが、共に絵ではとても大切な要素だと思います。今度絵を描くときに少し意識してみてください。
下は僕の作品。少しカサカサした感じの厚塗りのマチエールです。
by mitsuo_ishimoto
| 2020-11-23 21:00
| いろいろ
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