今日は新所沢のアトリエ蒼、火曜日教室。
今月もモデルを使った人物画の会やクロッキー会はお休みで、自由制作の会。5人の方が参加してくれました。人物画も再開したいのですがもう少しコロナが収束してくれたら安心してできるのですが。
今週も図書館で借りてきた本の紹介。本は買ってしまうといつでも読めると思って読まないことが多いのですが、図書館で借りると2週間で読み切って返さなければいけないのでこまめに読みます。途中面白くなければやめれば良いし、たとえ読みきれなくても延長して貸りればまた読めます。作家には申し訳ないけどしばらくは図書館にお世話になります。
今回借りて読んだのは「長寿と画家」河原啓子著、長生きした画家が晩年をどう過ごしどんな作品を残したのかを書いた本です。
「美しいもの」赤木明登著。塗師の赤木さんがいろいろな工芸家やデザイナーなどと会って書いたエッセィ。以前よく読んでした「住む。」という雑誌に掲載されていたエッセイをまとめたもの。
「知って役立つ民俗学」福田アジオ責任編集。これはまだ読んでいる途中ですが、墓と葬式についてや、横並びの思考の心理など日本人を知るにはとても興味深く役に立ちそう。
中でも「長寿と画家」というのは面白かったです。巨匠と呼ばれる人たちも晩年になると病気に襲われます白内障になったりリュウマチや大病で筆が持てなくなったり、家族を相次いで失ったり、決して最後まで幸せだったとは言えないのですが、それでも絵を描き続けるところがすごいのです。一方、若い時に相次ぐ家族の死や極貧に苦しんだが、晩年は穏やかに描き続けた人や老いてもますます精力的に描き続けた人など様々です。
それぞれ生い立ちや価値観や性格も全く違うのですが、一つ共通しているのは最後まで絵を描き続けたこと。
もうすぐ還暦を迎える僕にとってはとても興味深い考えさせられる本でした。こんな巨匠たちと一緒にしても仕方がありませんが、できる限り長生きして最後まで絵を描き続けられればそれが一番の幸せなのではないかと思うのでした。