2020年 09月 01日
描きたいものは自分で探す。 |
9月になってようやく猛暑が落ち着き過ごしやすくなりました。
天気予報では今週は雨や曇り。すこし秋めいた気分になってきたので絵を描くにも良い季節になってきます。
これからの季節は台風さえ来なければ良いのですが。
今日は新所沢のアトリエ蒼火曜日の教室。
午前はレギュラーの教室で午後は自由制作の会と称してアトリエを解放して好きなことに取り組んでもらっています。「自由」という言葉は楽そうで難しくて、子供でも大人でも「さあ、今日は自由に絵を描きましょう」なんていうと大抵何を描こうか悩んでしまいます。モチーフや課題が用意されていると頑張ってそれを描き写そうとしますが、自由にと言われるとまず悩んでしまいます。
でも、絵を描く上で最も大切なのはその「何を描くのか」と悩み考えることです。多くの人は教室や学校に通って「どう描くのか」という描き方や手順や技術を教えてもらおうとしますが、何を描くのかは大抵の教室や学校では教えてくれません。というより教えられないのです。自分でモチーフを集めたり、資料を探したり、旅に出て写真を撮ったりスケッチをしたり、本を読んだり、美術館に行って人の絵を見たりして考えるしか無いのです。
絵を描き始めて最初の方には、モチーフを並べてはいこれを描きましょうという課題を出すのですが、もう何十年も絵を描いている人も多いので、そういう方は何も言わなくても次に自分が描きたい課題やモチーフを用意してくれていることが多くなりました。僕は簡単なアドバイスをするくらい。わからないことや悩むことは相談に乗っています。次に何を描きたいというプランがあるかぎり絵は描き続けられます。でも描きたいものが無くなったり何を描きたいのかわからなくなったら急に絵が描けなくなるのも事実です。それでも何か絵を描こうと足掻いているとふっと視界が色がって描きたいものの尻尾が見えてきたりするものです。
自由に描くとはそれほど大袈裟なことでも無いのですが、まずは気軽に描きたいものを描く習慣をつけることが大事だと僕は思います。「自由制作会」は描きたいものを自分で探すことに重きを置いています。今日の写真は栃木市で見つけた建物の壁面の一部。


by mitsuo_ishimoto
| 2020-09-01 22:14
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