2020年 07月 29日
キレイナ色とキタナイ色 |
今日も雨。梅雨はまだ続きます。
今日は教室が無いので朝買い物に行ってからは、アトリエに籠もって絵を描きました。
コロナのせいで毎日何回も手を洗うようになりました。
家で使っている石鹸が「キレイキレイ」という液体石鹸。
とても綺麗になりそうな商品名です。
人が色に関して「綺麗な色」とか「汚い色」とかいいますが、これはあくまでも主観的な見方であるように思います。
一般的には鮮やかな色や明るい色を「綺麗な色」、濁って暗い色を「汚い色」と呼ぶような気がします。
確かに黄色やオレンジや青やピンクなどは綺麗だと思いますが、グレーや茶色や黒だって決して汚い色では無いように思います。ただ、土や石や泥やサビや汚物などがそういう色だから汚いイメージがついているのだと思います。あるいは純粋な色が綺麗な色で、混ざった色が汚い色というのかもしれません。
でも実際グレーのスーツや茶色の服なんかを渋く着ている人を見ると決して汚い色の服を着ているとは思いません。白色の服が泥や垢で汚れていたら「汚い」と思いますが。
でも僕は汚い色と言われる、グレーや茶色などが好きでよく使います。綺麗な色ばかりで描くよりも汚い色が混ざっていたほうが全体の調和が取れて深みのある絵になるように思うからです。
僕が好きな錆びたトタンや古い建物などは決して綺麗な色ばかりでは無いのですが、とても美しく見えます。あえてグレートーンだけで描いた絵もそれはそれで美しく感じるものです。
色の美しさというのは、使っている色の綺麗さではなく、調和が取れた色の使い方を言うのだと思います。
僕が目指す色の美しさは「キレイキレイ」ではなく「キタナキレイ」なのです。
今日の作品は甲府市で見つけた廃屋を描いたもの。
汚くてボロいのですが美しく見えました。
by mitsuo_ishimoto
| 2020-07-29 22:13
| いろいろ
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