2020年 05月 29日
延期になった仏像展。 |
今日は晴れて暑い1日。夕立もなく、西日が強いので西側に簾をつりました。
5月ももうすぐ終わり、紫陽花も蕾が膨らんで紫やピンクの色が着いてきました。
ようやく6月からは世の中が動いてきそうです。
アトリエ蒼の教室も再開する予定ですし、公民館の絵画サークルも再開されるそうです。
ただ、世の中があまりにも一気に動いてしまうと、またコロナ感染の第2波が心配されますので、そろりそろりと再開してもらいたいですね。
ずっと休館していた国立や都立の美術館や博物館も6月から再開するところが多いようです。
東京国立博物館は6月2日から再開の予定です。春に開催される予定だった「法隆寺金堂壁画と百済観音」は中止のまま会期が終了して、また奈良に戻られたのでしょうか。6月16日から開催する予定だった「聖林寺十一面観音ー三輪山信仰のみほとけ」という展覧会も1年ほど開催時期が延期されるそうです。
奈良県桜井市にある聖林寺の国宝十一面観音は元は三輪山の神宮寺の一つ大御輪寺の仏様でしたが、明治の廃仏毀釈を免れるために聖林寺に移されたそうです。実際にお会いすると本当に美しい観音様です。
ここ数年、奈良や京都の寺院の国宝の仏像の展覧会が相次いで東博で開催されますが、どの展覧会も超満員で長蛇の列ができる人気です。もう少し展覧会の期間を長くすれば、もっとゆっくり見ることができるように思うのですが、国宝や重文は1年のうちのべ60日以内しか美術館などで公開することができないというルールがあるそうで、そのおかげでいつも展覧会は2ヶ月少しの期間で終わってしまいます。
不思議なものでお寺でそれらの仏像を見ると思わず手を合わせて拝んでしまいますが、美術館で見るとそれは彫刻作品として見てしまうので、手を合わせることもなく左右前後あらゆる方向からジロジロと眺めてしまいます。美術館では照明も美しく当てられていて自由に見ることができますが、お寺では薄暗いお堂の中で線香の香りに包まれて見ることがほとんど。どちらが良いとは言えませんが、僕にはお寺でみる仏像の方がお寺という場の力も働いて殊更崇高に見えてしまいます。
コロナが終息したらぜひ聖林寺にも訪れていただきたいと思います。
by mitsuo_ishimoto
| 2020-05-29 23:19
| 美術館・ギャラリー
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