2019年 07月 09日
写真を見て描くことも・・・。 |
梅雨空が続いています。去年の今頃はすでに梅雨が明けて猛暑が続いていたのですが。若い頃なら早く夏が来ないかと待ちわびたものですが、年をとったせいでこのくらいなら過ごしやすいのでありがたいと思ってしまいます。来年のオリンピックもこのくらいの気温で大雨が降らなければちょうど良いのにと思ってしまいます。でも少し晴れる梅雨の中休みもあっていいいかな。
今日は新所沢のアトリエ蒼、火曜日の教室。教室ではモチーフを組んで静物を描くこともありますが、今日は撮ってきた写真を見ながら風景を描いている方が多いです。僕は風景を描くのに必ず現場で描かなければいけないとは思っていません。できれば現地で描くのが理想ですが、暑かったり寒かったり描きたい場所が危険だったり、また時間がなかったり、偶然出会った風景で画材も持っていなかったりして常に現場で描けるわけではありません。そんな時はカメラで撮影しておいて後でゆっくり描くことをお勧めします。フイルムの時代と違って何枚も撮影できるし、プリントも簡単です。カメラがない時はスマホや携帯のカメラでも十分綺麗な写真が撮れます。
ただ、絵に描く時はなるべく最低A4サイズ位に引き伸ばした写真を見て描きたいですね。時々小さなプリントを見て大きな絵を描いている方もいますがそれでは細部もわからず風景の大きさもつかめません。単なる資料として使う場合は小さくてもスマホの画面でも良いのですが。
絵を描くための写真を撮るときの注意を少し。まず1枚だけではなく少しづつ場所や角度を変えて何枚か撮影します。1枚だけだと風景の続きがわからないので絵のサイズに合わせて構図を変えることができません。そのために左右上下少しづつ動かして撮ると風景の全貌が理解できます。もう一つ大切なのはあまり広角で取らないこと。風景を広角レンズで撮ると遠くのものは現実より小さくなり、手前のものは大きく写ります。また両端のものは歪んでしまうので気をつけてください。雄大な山などを撮る時どうしても広角になりがちです。撮った写真を帰って見てみると山が小さくて現地で見たような雄大さを感じない時がありますよね。人間の目と同じくらいの50ミリくらいのレンズで撮るのをお勧めします。また近くの静物などを撮る時は逆に近づきすぎると歪んでしまうので絵を描いている場所から少しズームで拡大して撮るとちょうど描いている視点と同じように撮影できます。便利で高性能なカメラが誰でも簡単に使える時代なので上手に利用して絵を描かれると良いのでは。
今日は制作中の作品を覗き見。
by mitsuo_ishimoto
| 2019-07-09 21:18
| アトリエ蒼通信
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