水曜絵画通信110 2013年1月23日(水) |
絵画教室をやっていて最も多い質問の一つに、「背景を何色にしましょうか?」というのがあります。
モチーフには形や色があります。例えばレモンには黄色、葉っぱは緑、リンゴは赤など。だから見えるような色で描いてゆけば、何となく絵になっていきます。でも、背景には固有色が無いのでその人の感性やその絵をどんな雰囲気にしたいかなどを考えて自分で決めていかなければなりません。そういう質問をされたら「それは自分で考えてください。」と答えています。1色で塗って良いし、複数の色を使ってもかまいません。あるいは塗らなくてもよいのです。絵はよくものを観察して描くことも大切ですが、自分の感性や感情をぶつけたり、自分らしい表現をしていくこともとても大切です。背景を何色に塗ってもいいように、レモンを黄色、葉っぱを緑、リンゴを赤に塗る必要もないのです。色は描く人の感性が素直にでるものです。あまり固有色にこだわらないで自由な発想で色を選んでいくことをお勧めします。
今日の作品。

昨年から描いていた油絵。キャンバスが倒れて破れたり、背景が決まらなくて何度も描き直したりしていましたがようやく完成。次は春らしいモチーフに挑戦しましょう。