アトリエ蒼通信295 2012年11月13日(火) |
油絵を描いていると、いい感じのところやうまくいっているところがあっても、ここはもっと良くしようと思って描きたしたりしていると、ほんとはもっと良くなるはずが、前より悪くなることもたまにあります。というか、僕はしょっちゅうあります。下の絵の具がしっかり乾いていれば、拭き取ってもとに戻せる場合もあるのですが、油絵の場合、生乾きの状態で絵の具を重ねていくので、なかなか元に戻せるのは難しいのが現実です。これが、PCで描いた絵だったりすると、ヒストリーをたどって少し前にもどせることもできるのですが・・・。
前より悪くなったとわかった時は少しショックですが、またがんばって描いていくことで、以前よりすごくよくなることもあるし、どんどんひどくなることもあります。油絵の制作は決して後戻りできないので、うまくいかなくても、前に進んで行かなければなりません。
これって、どこか人生のようです。でも、こうして試行錯誤した結果はその作品で後に良い味わいになって出てきて作品を完成させることになることもあります。たとえ、うまくいかなくても次の作品を描くときに必ず役にたつ良い経験にもなるのです。これも、どこか人生のようだと思うのでした。
今日の作品は油絵ではなく水彩でした。

ぶどう2房をお皿に盛って、青いりんごと石榴。以前はきれいないい感じのところで終わっていたのが、最近は多少汚れてきてももっと描こうと努力しているのがよくわかります。大切なことですね。