アトリエ蒼通信169 2010年11月24日(木) |
家の本棚にある絵本を数冊持っていって今日のモチーフにしました。
子供の頃を振り返ると、絵本を買ってもらえるような上品な家庭ではなかったので、毎日もっぱら野山を駆け回っていました。その時代は当然のように絵本より漫画が好きだったのですが、その漫画も子供の小遣いでは買えないので、近所の床屋に散髪もしないで漫画を読みにいっていました。有名な絵本も読むことはほとんど無かったのですが、30歳を過ぎてイラストの仕事をするようになると絵本の中の絵がとてもすばらしく思えてきて、気にいった絵本を買うようになりました。
大人になって絵本をよんでみるとこれがまた良いのです。
赤羽末吉の「スーホーの白い馬」、センダックの「かいじゅうたちのいるところ」、ユリー・シュルビッツの「夜明け」などを買い始めたのですが、これもきりがなくすばらしい作品があるので、図書館で借りて読んで、本当に手元に置いておきたい絵本だけは買うようにしました。
絵本は水彩、パステル、インク、などを使ったものが多く、自分のドローイング作品だけではなく仕事で描くイラストでも、とても参考になり、影響をうけました。
画家が自分の感性だけで描いた作品や物を描写した作品とは違って、物語を伝える役目を持った絵画には、独特の説得力があるように感じます。
お時間があるときは、ぜひ図書館の絵本コーナーで気にいった作品をさがしてみてはいかがでしょうか?

この、モチーフに使われているのは、宮沢賢治の「セロひきのゴーシュ」画 司修
「かしわばやしの夜」画 小林敏也 サンテグジュペリ「星の王子さま」池澤夏樹訳などです。
今日の作品です。


