土曜絵画通信29 2010年5月1日(土) |
考えてみれば日本人は混雑しているところが好きなようです。行列している店があればおいしそうに見えて、行列に並びたくなるし、あの展覧会はすごい人気だというと何時間も並んでも見に行きたくなります。昨年の世界の展覧会の一日あたりの入場者数のランキングでみれば4位までが日本の展覧会がしめているそうです。1位は国立博物館で開催された阿修羅展。2位は奈良国立博物館の正倉院展。短い期間でこの時期しか見ることができませんと限定されるとどうしても見に行きたくなるのが日本人の特性なのかも?阿修羅像も興福寺の宝物殿にいくといつでも見れるのに、阿修羅の背中が見えるといわれると、なんかこれはすごいものが見れるのではと思って、どうしても見に行きたくなるようです。確かに阿修羅の背中は一生に一度しか見れないのかもしれませんが、みなさんそれほど仏像好きなのかな?て思ってしまいました。美術好きというよりどこかイベント好きで、宣伝に弱いのかも。今年の2月ごろ開催していた長谷川等伯展もすごい人でした。
松林図屏風も人垣越しでみると下の方が見えなくて残念でした。静かな座敷で正座でもしてゆっくり見るのが本当の見方なのでしょうね。こうした企画展は1ヶ月や2ヶ月でなく1年ぐらいやってもらいたいですね。もう一つは企画展だけでは無く常設展を充実させていつでも国宝級の作品がゆっくり静かに見れるようにしていただきたいです。等伯展のときも無料で見られる常設展を見に行くと人がまばらだったのが印象深いです。
渋滞からこんな話になってしまいましたが、今日の生徒さんの作品です。




