アトリエ蒼通信102 |
僕の住む所沢市は東京のベッドタウンとして西武が開発して、駅の周辺などには大きなビルやマンションが建っていますが、住んでみるとけっこう田舎です。というより、田舎の懐かしい風景がまだまだ残っています。
僕は近くのいつも見ていながら見過ごされ、忘れてしまっているような風景を描くのが好きなので、近くを散歩しては写真を撮っています。そんな写真はそのまま作品になることもあれば、部分的に作品に使ったり、構成したりしていくのです。散歩しながら気を付けてみていれば近所にもまだまだ知らない場所があったり、季節やお天気や時間などでなにげ無いものがすごく美しく見えたりするのです。遠くや観光地にスケッチに行くのもよいのですが、自分の家のすぐそばにも美しい物や絵になる風景は沢山あるように思います。昨日は近所の紅葉がとても美しかったので写真に撮ってみました。

気に入った景色や建物はそのときすぐ写真にとったりスケッチしないと、後でいいやと思っているとすっかり忘れてしまいます。思い出して後で行ってみると、建物は立て替えられて新築の外国風のピカピカの家になっていたり、お気に入りの木は切られて分譲地になっていたりするのです。記憶に残るものより忘れ去られるものが本当は大切なのかもしれません。