2010年 08月 31日
アトリエ蒼通信152 2010年8月31日(火) |
8月最後の日。
子供の頃なら夏休み最後の日で、やり残した宿題を必死に片付けている日です。
アトリエ蒼は17日のお盆休みの振替で今日も教室がありました。
今日は油絵の具の歴史について少し書きます。
今は手軽にチューブ入りの様々な色の絵の具が手に入る時代ですが、昔の画家は顔料を大理石の板の上で乾性油(酸化によって固化する油)で繰り返し練って絵の具を作っていました。
顔料によっては鉛などの体に悪い成分のものもあって昔は鉛中毒になる画家も多かったそうです。
そうして練られた絵の具は今のチューブの絵の具より柔らかくて、蜂蜜状のものでした。
画家たちはなんとか戸外で油絵を描こうと、革袋にいれたいり、注射器のようなシリンダーにいれたりしたのですが、決して使いやすいものではなく固まったり、壊れたりしました。
1841年に初めて金属チューブ入りの絵の具がイギリスで考案されて製造が始まりました。
今までのどろりとした蜂蜜状のものだと、チューブから漏れてしまうので、絵の具にシリカなどの可塑剤を添加して今市販されているチューブ入りの絵の具に近いものになりました。
印象派の画家たちはチューブを戸外に持ち出して、絵を描くようになり、同時に今までと違う厚塗りの絵肌を作ることができることに気づきます。
チューブ入り絵の具の発明は新しい絵肌を作り出し、モネやゴッホのような厚塗りの新しい絵画を作りだしたのです。
今は趣味で絵を描かれる方がたくさんいますが、それもこのチューブ式の絵の具のおかげで、顔料からコツコツ作っていたら趣味ではできないですね。
油絵の具をパレットに出す時は少し多めに出してしっかり筆に絵の具をつけて画面に置いていくような気持ちで描かれることをお勧めします。少ししか絵に具をださないと、筆に絵の具が少ししかつかないので絵の具の伸びが悪くなるし、少ない絵の具を画面に引き延ばして描くようになりいつまでたても形がはっきり描けません。
今日の作品はまだ制作途中のひまわり。途中なので、少し小さめで掲載しました。
子供の頃なら夏休み最後の日で、やり残した宿題を必死に片付けている日です。
アトリエ蒼は17日のお盆休みの振替で今日も教室がありました。
今日は油絵の具の歴史について少し書きます。
今は手軽にチューブ入りの様々な色の絵の具が手に入る時代ですが、昔の画家は顔料を大理石の板の上で乾性油(酸化によって固化する油)で繰り返し練って絵の具を作っていました。
顔料によっては鉛などの体に悪い成分のものもあって昔は鉛中毒になる画家も多かったそうです。
そうして練られた絵の具は今のチューブの絵の具より柔らかくて、蜂蜜状のものでした。
画家たちはなんとか戸外で油絵を描こうと、革袋にいれたいり、注射器のようなシリンダーにいれたりしたのですが、決して使いやすいものではなく固まったり、壊れたりしました。
1841年に初めて金属チューブ入りの絵の具がイギリスで考案されて製造が始まりました。
今までのどろりとした蜂蜜状のものだと、チューブから漏れてしまうので、絵の具にシリカなどの可塑剤を添加して今市販されているチューブ入りの絵の具に近いものになりました。
印象派の画家たちはチューブを戸外に持ち出して、絵を描くようになり、同時に今までと違う厚塗りの絵肌を作ることができることに気づきます。
チューブ入り絵の具の発明は新しい絵肌を作り出し、モネやゴッホのような厚塗りの新しい絵画を作りだしたのです。
今は趣味で絵を描かれる方がたくさんいますが、それもこのチューブ式の絵の具のおかげで、顔料からコツコツ作っていたら趣味ではできないですね。
油絵の具をパレットに出す時は少し多めに出してしっかり筆に絵の具をつけて画面に置いていくような気持ちで描かれることをお勧めします。少ししか絵に具をださないと、筆に絵の具が少ししかつかないので絵の具の伸びが悪くなるし、少ない絵の具を画面に引き延ばして描くようになりいつまでたても形がはっきり描けません。
今日の作品はまだ制作途中のひまわり。途中なので、少し小さめで掲載しました。
by mitsuo_ishimoto
| 2010-08-31 14:59
| アトリエ蒼通信
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